子育てに悩むこと、ありますよね。
「これでいいのかな」「こんなときは、どうしたらいいのかな」
子どもと向き合うときの大事なことを教えてくれる一冊を今日はご紹介します。
この本と出合ったのは、子どもがイヤイヤ期のころでした。
長年、小学校の教員をしていたといっても、子育てはまったくの初心者。小学生を学校で教えるのと、育児とはまったくの別物でした。
子どもとどう向き合えばいいのか、子どもにどう声をかければいいのか。
悩む日々。
そこで、はじめて知ったのが「コーチング」でした。日本では、まだまだ広まっていないようで、コーチングというと、あまりいい印象をもたないという方もいるかもしれません。
実は、わたしもそうでした。「コーチング=高額」みたいなイメージ。自分の生活とはかけ離れたものだと思っていました。
でも、実は、コーチングは、誰も簡単にはじめられ、子育てする上で、子どもにも親にもとてもいい影響をもたらすもの。(「コーチングを学びましょう!」と勧誘するつもりはありませんので、ご心配なく…)
菅原裕子さんの「子どもの心のコーチング」という本を今日はご紹介します。今、子育てに悩んでいる方、子どもとのかかわり方に不安を感じている方に、読んでもらいたい一冊。題名にコーチングと書かれていますが、コーチングにまったく興味がなくても、大丈夫です!
では、具体的なおすすめポイントをお伝えしていきますね。
おすすめ① 親としての大事な心構えを知る
数多くある育児本、今までたくさんの本を読んできました。でも、この本一冊に書かかれている内容は、とても深いです。一般的なハウツー本とは違い、親としての根っことなる考え方や子どもとのかかわり方が書かれています。
つまり、この本を熟読し、子育ての土台をしっかり学べば、どんな問題が起きても応用していく力がつくのではないかと思います。
「育児本を読んでも、我が子にはあてはまらない」という方、いませんか? それは、当たり前のことなんですよね。子どもはひとりひとりまったく個性が違います。同じような状況で、同じように声をかけても、それが響く子もいれば、まったく響かない子もいる。多くの子に響く場合、その方法はあり!とされがちですが、その「多く」に入らない子だっているわけです。
でも、この本は、どんな子でも、どんな親でも、親として大事なことは何かを教えてくれます。子どもにどう向き合ったらいいのかのヒントをくれます。
たくさんの育児書を読むよりも、これを一冊手元において、不安になったら読み返す。そんな使い方をしたいと思う一冊です。
おすすめ② 誰でも、いつでもはじめられる
この本は、「子育てのプロに相談しましょう!」「コーチングを受けましょう!」というものではありません。
読んだ人が、実際に目の前の子どもと一緒に実践していくための本。だから、誰でも、いつでも、始められるメリットがあります。
子どもと一緒に、親が親になっていく。そんなイメージでしょうか。
立派な親が、子どもを立派に育てていくことを目標にしているものではありません。
不安で心配でゆらぐ中で、親が目の前の子どもと一緒に成長していく。子どもと一緒に…という点が、個人的にとても好きです。
誰もが完璧ではない。でも、子どもと一緒に親になっていくプロセスを大切にしていけば、子どもも親も一緒に成長することができると感じます。
おすすめ③ 具体例が豊富で、すぐに実践できる
この本の特長のひとつに、具体例がたくさん紹介されていることがあります。その具体例も、「あ~、あるある!」というものばかり。
実際にどう対応すればいいのか、どんな声をかけたらいいのかが、具体的に書かれています。日常的におこる出来事、そのひとつひとつにどう向き合うか。
もちろん、実践してすぐにうまくいく場合とそうでない場合があります。でも、そんなときには「あ~、これじゃうまくいかなかったかぁ。次の手を考えよう」と、あらたな作戦をたてていけばいい。
そうやって、試行錯誤していくと、少しずつ子どもにも自分にも変化が訪れるようになるはずです。
おすすめ④ コーチングって何?が分かる
コーチングってなに?という人も、この一冊を読めば、コーチングの講座を受けたようなもの。(実際に、わたし自身コーチングの資格をもっていますが、この一冊読めば十分なのではないかと感じます)
自身のお子さんにコーチングをとりいれてみたいと思っている方は、高額な講座を受ける前に、この一冊をぜひ読んでみてください。コーチングの基本が、よくわかります。
また、コーチングなんて興味がないけど…という方も、コーチング自体に興味がなくても、まったく問題ありません。ただただ、目の前の子どものために、子どもとの関係のために、ヒントになるコツを見つけることができるに違いありません。
おすすめ⑤ 文庫なので、安い!
コーチングの本を探すと、けっこう高いものが多い。そんな中、ボリュームたっぷりの内容なのに、文庫本価格。こんなにお得な本はありません。
「購入した本が、思っていたのと違った」「せっかく買ったのにがっかりする内容だった」ということ、ありませんか。一度しか読まずにしまわれてしまったり、売られてしまったりする本が数多くある中で、この本は手元においておきたい…(個人的な感想ですが)
もし、合わなかった…と思っても、後悔しない価格。試しに読んでみようかなぁと手にとりやすい価格だということも、おすすめポイントです。
【まとめ】字は小さいけれど、読む価値あり!
活字慣れしている方は大丈夫だと思いますが、もしかしたら、普段本を読まれない方には字が小さく感じられるかもしれません。ただ、ハードブックではないので、持ち運びもしやすく、移動時間や待ち時間に少しずつ読み進められますよ。
子どもとかかわるとき、やっぱり大事なことは「聴く」ということ。
その方法や伝え方、かかわり方を具体的に示唆してくれる本。読む価値はありです。よかったら、手にとってみてくださいね。
小さい字はちょっと…という方は、マンガ版のこちらもおすすめ↓
やる気アップや思春期の子どもとのかかわり方などのシリーズもあります。