春はがんばりすぎる季節。大人も子どもも6割くらいで過ごしてほしい!

子育て
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4月は学校も会社も新しいスタート時期。特に、子どもの世界では4月は大きな変化の月。

学年が変わり、担任の先生が変わったり、クラス替えで友だち関係が大きく変化する時期でもあります。

どんな子どもたちも、新学期のスタート時には、不安と期待が入り交ざっています。

はやく新しいクラスになじまなければ…

新しい友だちを作らなければ…

今年こそは先生に叱られないようにがんばりたい…

など、それぞれの思いをもちながら、新生活に臨んでいるものです。はりきらなくても、はりきってしまうのが、この季節。

これは、大人も子どもも同じです。この4月の過ごし方は、5月以降の子どもたちにも影響を与えることが多いです。

そこで、今、伝えたいこと!春はがんばりすぎずに6割くらいで過ごしてほしい!

今日は、その理由と過ごし方、子どもへの声かけの仕方をお伝えしたいと思います。

子どもが春にがんばりすぎるわけ

今までたくさんの子どもたちと出会ってきた中でわかったことは、どんな子どもたちも「変わりたい」「よくなりたい」という思いをもっているということです。

前の学年でうまくいかなかったこと、変わりたいことを、新しい学年でリセットしたいと思っている子がたくさんいます。

「今年こそはがんばるぞ」

「今年はこんな自分になりたい」

「こんなことをがんばりたい」

と意気込んでいる子どもたちをたくさん見てきました。4月は、新しい環境に慣れながら、自分を新しく作っていく…そんな時期なのだと思います。

友だちとの関係、担任の先生との関係、学習面や生活面で新しい一歩を踏み出したいと思っているからこそ、がんばってしまう。もちろん、がんばることがダメなことなのではありません。

ただ、やみくもにエンジン全開でスタートしてしまうと、5月以降に影響が及ぶことがあるので要注意です。

春にがんばりすぎると…どうなるか

春に自分のキャパシティー以上のエネルギーを使い切ってしまった子は、ちょうどGWの連休あたりで力が尽きてしまいます。

そうでなくても、新しい環境に慣れることに必死だった子どもたちの中には、心も体も疲れ気味の子が多い時期。新しい環境に慣れるだけでも大変なのに、さらにそれ以上のことを自分自身に課してきた子どもたちの中には、エネルギー切れの状態になってしまうことがあります。

子どもが自分でどれだけエネルギーを消耗しているかに気づくことはむずかしい。はりきっている姿を見ることは、親としてもうれしかったり安心したりするもの。でも「ちょっと大丈夫かな?」という視点はもっておくことが大切です。

5月以降に備えるために

大人でも、新しい環境でスタートした4月をなんとか乗り切り、5月になると…、なんだか体が重い、疲れが抜けない。今までのようにアクティブに動けない…なんてことが、ありますよね。それがひどくなると、五月病といわれるような状態になることもあります。

子どもも同じです。4月にエンジン全開でスタートし、自分のキャパシティー以上の状態で走り切ってきた子は、5月の連休でようやくストップできる。ただ、それまでの積み重ねがどっと心と体にのしかかり、疲れやすくなったり、思うように動けなくなったりすることもあります。

では、そうならないためにできることはないのか!?

あります。もちろん、これをやれば絶対に大丈夫!というものではありません。でも、やらないよりは意識してやってみた方がいいと思います。いくつかご紹介しますね・

☆ 4月の子どもの変化をよく観察すること(いいことも悪いことも)

☆ 4月は新しい環境に慣れることで十分!それ以上のことを求めるのはやめておく

☆ 子どものがんばりを否定することなく応援しながら、がんばりすぎていたらうまく休ませる

☆ 友だちや先生との関係は、焦らなくていいことを伝える

☆ 学習面や生活面で完璧を求めない

☆ 子どもの話をじっくり聴く

大人も忙しい時期だと思いますが、いつも以上にお子さんの様子をじっくり見守ってあげてください。成長するにつれ、子どもは親にすべてを話さなくなっていきます(すべて話す子も中にはいますが…)。自分のできない姿、恥ずかしい姿は見せたくないと思うようになり、困っていることを話さなくなる子も中にはいます。

また、自分が困っていることを話すことで、親に迷惑がかかるのではないか、怒られるのではないか、問題が大きくなるのではないか…と、自分の中に抱え込んでしまう子も少なからずいます。

新しい学年での生活に慣れ、自分のペースで過ごせるようになるまでは、お子さんの変化に気をつけながら、話をじっくり聴く時間を作ってあげてほしいなと思います。ご飯を食べながらでも、寝る前のちょっとした時間でもかまいません。

その際、注意してほしいのが、多くの子どもたちはアドバイスを求めているわけではないということ。ただただ、聴いてほしいだけということが多いです。「そうなんだ」「そんなことがあったんだね」と受け止めてあげるだけで、子どもの心が軽くなることもあります。

親がそれを解決してあげなくては!と思う気持ちもわかりますが、まずは聴き、受け止める。そして、ちょうど4月~5月に面談がある学校も多いと思うので、その時に担任の先生に相談してみるのもいいのではないでしょうか。

子どもへの声かけの仕方

子どもへの声かけの仕方ですが、まずは声をかけるよりも聴くこと。

もし、がんばりすぎていて無理している様子が見られたら「ちょっと休まない?」と声をかけてあげてください。新しい習い事をはじめる子もいるかもしれませんが、時には習い事を休んでゆったり過ごすのもいいかと思います。

すべてを100%でやろうとしないこと。親も子どもも…。4月は6割くらいで見てあげてください。親も6割くらいの力で子どもと向き合いましょう。

6割ってどのくらい?

と思われる方もいるかもしれませんが、片目をつぶるくらいです。いつもなら言いたくなることの4割はスルーする。言いたいことを言えないのはストレスになる…という方は、4割見えないようにするのがいいかと。

あれこれ点検したり、確認したりすると、おそらく言いたくなることも出てくることでしょう。いつも以上に見ない。でも、子どもの様子はしっかり見守る。子どもの話には耳を傾ける。そんな感じです。

言葉でいうのは簡単だけど、実際にやるのはむずかしいと思います。私もいち親なので、よくよくわかります。でも、心の中で「6割くらいで…」と思っているだけでも、ずいぶん気持ちが楽になりますよ。

親もがんばりすぎない。そして、子どものがんばりを応援しながら、セーブしてあげる。悩みを共有してあげる。それだけでも、かなり変わってくると思います。

【まとめ】大人も子どももがんばりすぎない!ゆっくりスタートを切ろう

「がんばりが3日くらいしか続かない…、うちの子、本当に三日坊主で…」という声をよく聞きます。でも本来それが子どもなのではないかと思っています。

逆に、がんばりすぎてしまう。完璧を求めてしまう子こそ、ちょっと気をつけて見守ってあげてください。「ゆっくりスタートを切ればいいんだよ」「焦らなくていいんだよ」ということを伝えてあげてください。

身近な大人の失敗談や昔話は、子どもたちは大好きです。ご自分の子どもの頃の話をしたり、失敗やダメダメだった話をしたりしながら、完璧じゃなくても大丈夫ということを、ぜひ伝えてあげてほしいなと思います。

昔話じゃなくても「4月は会社も忙しくて、この時期がんばりすぎちゃうと、5月から疲れがどっと出ちゃうんだよね。だから、家のことはがんばりすぎないようにするね」などでもいいと思うんです。大人ががんばりすぎない姿勢を見せることで、子どもも「あ、大人でもそうなのか…」と学ぶことができます。

がんばることはけっして悪いことではありません。

でも、自分のキャパシティー以上にがんばり続けてしまうと、エネルギー切れを起こしてしまうことがあります。この4月は、子どもたちにとってがんばらなくても、自然とエネルギーを使う時期。新しい環境に慣れ、新しいことを学び、吸収することがたくさんある時期です。

どの子にとっても、スムーズなはじめの一歩を…と願います。その一方で、スムーズに一歩が踏み出せなかったり、ネガティブな気持ちがあったりしても、それはけっしてダメなことではない。どういう支援が必要なのか、その気持ちとどう向き合うか、どうしたらネガティブな気持ちが少しポジティブに変わるのかを、近くにいる大人たちが一緒に考えていってあげてほしいと思います。

子どもたちが、5月の新緑の季節、すがすがしい気持ちで空を見上げることができますように…

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